他者との違いは宇宙とつながることだった。

宇宙とつながるには『足るを知る』ことから…。

『足るを知る』は老子の有名な言葉ですが、老子は『満足を知っている者は心豊かに生きられる』と言っています。

 

しかし、満足することを知ることは、簡単なようでなかなか難しいものです。なぜなら人の脳は違いを認識しやすいのに対して、満たされ足りているのを感じるのは心だからです。

 

心で感じることは体験や関わりを通して培われるので、脳で考えることより時間がかかるのが特徴です。

 

 先日あるクライアントさんが「○○さんのブログに書いてある自分になれない」と真剣に悩む姿をみて、情報の受け取り方も氣をつけないと情報に振り回され自分がどうなりたいのか、何をしたいのか見失ってしまう事を伝えました。

 

世界中がネットで繋がり、ものすごい量の情報が入手できるようになったお陰で情報世界は広がっているのに対して、『違いをとる』という脳の癖によって、『自分はできていない』という違いが反応してしまい、結果、思考の幅が狭くなってしまう現象が起きているようです。

 

 

情報が広がっているのに思考が狭くなってしまう…。この現象はどこから来ているのでしょうか?

根本的な原因として、まず私たちは『自分と他の人』の区別ができていない事があります。ここでいう他の人とは、自分以外の人なので親や子供など血縁関係にある人やパートナーやソウルメイトなど全ての人が対象です。

 

 

今、『全てはひとつだ』『全ては繋がっている』と感覚的に言われている一方で、自分と他を区別しろとはまるで正反対のことで混乱するかもしれませんね。まずは、自分と他の存在は違うという認識が薄いと、人と比べたり人の言葉に傷ついたり、他の人の行動が気になったり、また人の反応に対して怒ったり悲しんだりと、不幸が始まってしまうのです。

 

 

確かに私たちは宇宙から誕生し繋がった存在なので、全てはひとつなのですが、このように宇宙から地球という視点で物事を考えてしまうと、人や自分と同じ考えや行動でない人を受け入れることが難しくなります。

 

 

地球から宇宙を観る!

 

 

即ち、自分以外の全ての人は違う存在というところからスタートしその延長で物事を観ルト、自分と違う考えや行動をとる人でも受け入れられるようになります。そして結果、自分や相手を尊重する事に繋がっていけます。

 

 

勘違いして欲しくないのは、決して全てがひとつを否定しているのではなく自分と他の違いを受け入れ尊重を味わつた先に体感する『全てがひとつ』を伝えたいのです。

 

 

自分と他の存在の違いを認識する事は、他の人にはできて自分にはできないと苦しんでいる状況から解放されます。

 

 

そして次に今の自分が存在しているのがどれだけ有難い事なのか?

感謝に目が向いた時『足るを知る』=『自分が満たされている』事に気が付きます。

 

 

感謝とは自分の内側から湧き出てくるもので、社会的地位があったり資格の多さなど全く関係のないものです。それでも、私たちは自分の足りない部分を埋めさえすれば、○○さんのようになれば自分が変わり人生がうまく行くと錯覚をしてしまうのです。

 

 

○○さんのようになりたい!と、目標を持って行動するのは悪い事ではないのですが、○○さんとあなたは全く違う存在なので、違う結果にならなくても落ち込む必要はありません。

 

 

『自他との違い』がベースにあった上で、○○さんのようになりたいを目標に掲げた場合はOKですが、『自他との違い』が甘いと、○○さんのようになれないと思い悩んでしまい、あっと言う間に相手の宇宙が人生の主軸となってしまので注意が必要です。

 

 

「他者との違い=他の受け入れ=自他への愛=自他への尊厳=満たされている=足るを知る=感謝」このような意識がベースにあった上での学びや目標は、自分の内側としっかり繋がった状態なので結果自分自身の宇宙と繋がりやすくなります。

 

 

他者との違いをはっきり認識することは、冷たいようにも聞こえるかもしれませんが、自分や相手を尊重して全ての繋がりを認識できるはじめの一歩なのです。